鶏鉾 見送

『イーリアス』:トロイアの戦争物語・タペストリー

『イーリアス』:トロイアの戦争物語・タペストリー 出陣するヘクトールの妻子との別れ(部分)

鶏鉾の装飾品で一番有名な見送は、トロイの皇子へクトールが妻子に別れをつげる図となっています。この見送は毛綴で織られており、16世紀後半頃ベルギーのフランドル地方で製作、江戸時代初期に輸入されたものと考えられ、国の重要文化財に指定されています

天水引

金地日輪瑞雲麒麟図

(てんのみずひき きんぢにちりんずいうんきりんず)

鶏鉾の屋根の破風の下に掲げられる水引幕。正面側には獅子二頭が瑞雲の中を行く様子が刺繍で描かれています。

上段の品は文政8年(1825)製で、下段の品は近年川島織物様によって復元新調をお願いしました。

天水引

金地雲鳳凰図

(てんのみずひき きんぢうんほうおうず)

鶏鉾の屋根の破風の下に掲げられる水引幕。後ろ側には鳳凰絵柄が刺繍で描かれています。

上段の品は文化11年(1814)製で、下段の品は近年川島織物様によって復元新調をお願いしました。

妻飾り(前・後)

鶏鉾の前後の妻を飾る浮彫。鶏の雌雄一対を岩座上にあらわし、背景には牡丹をあらわしています。

前(上段)はむかって右に雌を内向きにあらわし尾羽を立てて歩く姿、 むかって左の雄は立って外側を向き、頭を下げて左方に振り何かを ついばむ姿です。

後(下段)はむかって右にうずくまる雌鶏が後方を振り返り、その後方には雛がいます。むかって左の雄鶏は立ち姿で内を向いています。雄が阿形、雌が吽形をなしています。